「オノマトペ」を痛みの表現に使って診断の一助に

体の調子が悪くなって病院にかかった時に、医者に痛みを伝えるのに
「ピリピリ痛い」とか「ズキズキする」といったオノマトペ(擬音語・擬態語)を
使って説明した経験は誰しもあるかと思います。
そのオノマトペと実際の診断には一定の関係性があることが、患者への実態調査で
明らかになったそうです。

把握しづらい患者の痛みを、的確な判断につなげるためのツールとして注目されそうです。

調査は言語学を専門とする竹田晃子氏(元国立国語研究所特任教授)と、痛みの臨床研究で
知られる小川節郎・日本大学総合科学研究所教授が行いました。
平成25年にインターネットで、頭痛や腰痛などの慢性痛に悩んで通院経験のある
およそ8100人を対象にアンケートを実施しました。
病院に受診した際に、痛みをどのようなオノマトペで説明したかを回答。
また、その時の医者とのコミュニケーションの様子などについてもアンケートを取りました。

その結果、最も多く使われたのが「ズキズキ」(671人)。
片頭痛、肩関節周囲炎、頸椎症、坐骨神経痛など、15に及ぶ病気で広く使われていました。

逆に、特定の診断名に関連したオノマトペも発見できました。
「ガンガン」は、血管の炎症によって起こる片頭痛などの頭痛に、「ギシギシ」「ゴリゴリ」は
関節リウマチなどの関節の痛みに表現される傾向が強いとのこと。
「ピリピリ」「チクチク」は、帯状疱疹後神経痛などの神経の痛みに使われる傾向です。

オノマトペの語形は、言葉の繰り返しや、「ン」を多用するといった構成が特徴。
体の痛みも、母音や子音の違いで感覚的に区別して表現しているとされています。

竹田元特任助教は、「診療の際には患者さんは緊張して、オノマトペが使いにくいようです。
医師側で積極的にオノマトペを使うことで、問診をスムーズにできるのでは。」

としています。